Peter Diamandis
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私が子どもの頃から抱いてきた 人生の目標は 人々を宇宙へと連れて行くことでした 私達が生きている間に 地球からの恒久的な移住が 行われるようになるでしょう これはエキサイティングなことです 宇宙を開拓することは 倫理的要請であると 私は思っています 惑星の予備を持てるようになる— 初めての機会が得られるのです 生物圏をバックアップする機会です 宇宙を考えるとき 私達が地球上で 価値を見出しているもの 金属や鉱物や土地やエネルギーが 宇宙には無尽蔵にあります

地球は資源に満ちたスーパーマーケットの中の パンくずみたいなものです かつてのアラスカと同じです アメリカはアラスカを買ったんです 1850年代のことで 当時はスワードの愚行 などと言われたものです アラスカの価値は どれだけアザラシの 毛皮が手に入るかで計算されました しかしその後様々なものが見つかりました 金 石油 魚 木材・・・ 兆ドル規模の経済になったのです 新婚旅行先にもなっています 同じことが宇宙でも起きるでしょう 我々は人類史上最大の大航海時代を 迎えようとしているのです

宇宙探査する理由は3つあります 一番小さいのが好奇心です これまでNASAの予算を 支えてきたものです これは1997年に火星から 送られてきた画像です 今後10年内に間違いなく 火星の土壌中や至る所で 生命が発見されることでしょう

もっと強い動機になるのは 恐怖です これは私達を月へと駆り立てたものでした 文字通り恐怖によって アメリカはソ連と競い 月へと向かったのです 宇宙には数キロの大きさの岩が 無数に漂っていて 確率は小さいものの その1つが地球に衝突したなら その衝撃たるや巨大なものです だから観察し 探査し 備えることに 多少のお金をかけるのは 十分理にかなっています

そして3つ目の動機は 起業家である私が惹かれるものですが 富です それもすごく大きな 小惑星には 鉄やニッケルの塊があり 岩を1つ発掘して持ち帰れたなら 白金属元素の市場価値だけで 20兆ドル規模になります 私のプランは 希少金属市場で プットオプションを買い 採掘してくると宣言する というものです それがミッションを行うための 資金源になるでしょう 恐怖 好奇心 欲が 私達を突き動かすのです 私自身には—— 右のちびの方ですが アポロ計画が動機になりました

アポロ計画ほど大きな 動機付けはありません 何があったのでしょう? 1961年5月25日 ジョン・F・ケネディが 「我々は月に行く」と言ったのです するとみんな職を捨てて 辺鄙な場所に集まり このものすごいミッションに 参加したのです 宇宙に行くことについては 何も分かっていませんでした 何もないところから始めて アラン・シェパードが弾道飛行をし そして人類が月に辿り
着くまで8年です 参加した人たちの 平均年齢は26歳でした 何が不可能かさえ分からず すべてを作り上げる必要がありました 何が不可能かさえ分からず すべてを作り上げる必要がありました そしてそれは ものすごい 動機付けになったのです 私の友人のユージン・サーナンは 月面着陸した最後の人間ですが こう言っています 「月に行けるのであれば 不可能なことなど何もない」 そのようなことをするのは政府だと 私達はずっと思ってきました

しかし敢えて言いますが 宇宙へ連れて行って くれるのは 政府ではありません 政府には宇宙開拓のような リスクを負うことができないのです スペースシャトルの打上コストは 1回10億ドル 絶望的で 理不尽に大きな数字です このようなことを 甘受すべきではありません 私達がアンサリX PRIZEで 取り入れたのは リスクを取るのは構わない ということです 宇宙という新たなフロンティアへと 乗り出すためには リスクを許容する必要があります リスクを冒すべきではない という人たちを 横にのけておく必要があります 私達の目の前には かつてない 大きな発見が待っているからです 宇宙ビジネスの起業家を ほ乳類とするならば 軍産複合体や ボーイングや ロッキードや NASAは 恐竜なのです 宇宙にあるリソースにアクセスできれば 惑星規模の冗長性が得られます 遺伝情報をはじめとする あらゆる情報を集めて データベースに収め 地球外にバックアップして 破滅的な災害に備えるのです

そこへ至る上で大きな困難は 地球軌道に乗せるコストにあります 軌道に乗せることさえできれば 2/3は達成したようなものです 月に行くにしろ 火星に行くにしろ 現在そのための乗り物は3種類しかありません 米国のスペースシャトル ロシアのソユーズ それに中国のやつです スペースシャトルでは 1人当たり1億ドルかかります 私の始めたスペース・アドベンチャーズ社で チケットを売っていますが これまでに2枚売れました さらに2枚 ソユーズで宇宙ステーションに行く チケットを 2千万ドルで売り出します しかしこれは高価であり 宇宙の可能性を考えるなら・・・

(笑)

確かに高いです でも喜んで買う人もいるんです! 私達は今とても 面白い時代に生きています 個人の手に 十分な富が集積され 利用可能な技術を使って ポケットマネーで宇宙探査ができるのです しかしこれは どこまで安くできるのでしょう? 目標地点を出したいと思います 今はチケットが2千万ドルしますが これはどこまで安くできるのでしょう?

ちょっと物理のおさらいをしましょう 位置エネルギーはmghです 人間と宇宙服を高度2百キロまで運び 時速2万6千キロまで加速します 運動エネルギーは1/2 mv^2なので 計算すると5.7ギガジュールになります それを1時間でやるとすると 1.6メガワットです 電力は 安いところでは 7セント/kWhで売られているので・・・ 計算が得意な人? 人間と宇宙服を軌道に乗せるのに いくらかかるかというと 100ドルです 価格下落のグラフを描くなら・・・ どこかで物理学上の発見が 必要になるでしょう その願いを叶えてあげます

(笑)

歴史が教えてくれるのは 想像することができるなら いつか それは実現できる ということです 物理学や工学が 私達みんなに 軌道周回宇宙飛行できる ようにしてくれる日は 遠くないと信じています 難しい点は投資を引き寄せられる 本物の市場が必要だということです 今日ボーイングやロッキードは 研究開発に 自分の金を一文も使っていません すべて政府の研究予算で わずかなものです 実のところ 大企業や政府というのは リスクを取れないものなのです だから宇宙で経済活動の爆発を 起こしてやる必要があります 今日の世界の商用ロケット市場は どんなものでしょう? 年に12から15回の打ち上げが 行われています 会社はいくつあるのでしょう? 12から15社です 1つの会社が1回ずつです これを狙っているわけではありません 目指す市場は1つ「炭素質自律移動 ペイロード」打ち上げです 自分のお金で乗りに来る貨物— 人間です アンサリ X PRIZE が私の答えでした リンドバーグについて読んでいて見つけた そこへ至る乗り物を作るための方法です

3人を乗せ 100キロの 高度まで行って戻り 2週間以内にそれを 繰り返すことのできた 最初の再利用可能な宇宙船に 賞金1千万ドルを提示しました 7カ国から26チームが このコンペに参加し それぞれが百万から 2千5百万ドルを投じました そして2回の飛行を成功させ 勝利を勝ち取ったのが 我らがSpaceShipOneです 皆さんを その日の朝に お連れしましょう 短いビデオです

本体を切り離す

成功を祈る

(拍手)

高度112キロに到達しました

(拍手)

アンサリX PRIZEの 主審として モハーヴェ・エアロスペース・ ベンチャーズ社が アンサリX PRIZEを勝ち取ったことを ここに宣言します

(拍手)

たぶん一番難しかったのは 資金を募ることで 文字通り 不可能に思えました 私は100人 200人という CEOやCMOに会いました 誰も信じません みんな言いました 「NASAはどう思うだろうね?」 「人が死ぬことになるぞ」 「どうやってこんな話を進めようというんだ?」 先見の明があるアンサリ家の人々や チャンプカーがスポンサーになり 資金の一部は確保できましたが 1千万ドル全部ではありません

私が結局やることになったのは 保険業界に出向いて 賞に保険をかけるということでした 保険会社がボーイングや ロッキードに行って 「コンペに参加しますか?」と聞くと 「いいや」 「誰も達成できやしないよ」 という返事です それで彼らは 2005年1月まで 誰も達成できないという方に賭け 私の方は 誰かが達成する という方に賭けたのです

(拍手)

一番良かったのは 彼らの小切手が 不渡りにならなかったということです

(笑)

私達は多くのことを成し遂げ 大成功を収めました 私にとって ことに嬉しかったのは 今やSpaceShipOneが 航空宇宙博物館で スピリット・オブ・セントルイスや ライトフライヤーと共に吊されていることです ちょっとすごくないですか? (拍手) 未来を少し先取りして 今日でもできることをお教えしましょう 皆さん無重量状態を体験できます 2008年までにヴァージン・ギャラクティック社 による弾道飛行の値段は 20万ドルになるでしょう この値段を下げようという本格的な努力が 3、4箇所で行われています 弾道飛行は2万5千ドルくらいになる だろうと思います 軌道飛行では皆さんをスペース ステーションへとお連れします

そして起きるだろうことは 一度地球周回軌道に乗ったなら・・・ 他の人がやらなければ私がやります・・・ 燃料を軌道上に備蓄して そこから月に直行し 土地を少しばかり 確保するということです

(笑)

この場にいる設計者の方たちのために一言 無重量飛行にFAAの認可を 取るのには 11年かかりました 楽しい画像をお見せしましょう これは無重量状態のバート・ルータンと 親友のグレッグ・メロネクです みんな無重量室があって スイッチ1つで重力を切れると 思っていますが 実際は飛行機で放物飛行をしています セブンアップがコマーシャルを 作って今月流しています 音量を上げてもらえますか?

宇宙への最初の無料チケットを 手に入れるチャンスです ダイエット・セブンアップの 特別パッケージを探してください 気を重くしない味をお望みなら 選ぶべきは「アップ」です

これは うちの飛行機内で撮影されました 皆さんもできるんです フロリダでやっています 私が夢中になっている別のものを ご紹介しましょう 未来の賞です 賞というのは 古くからあるアイデアです 経度法や リンドバーグを後押しした オルティーグ賞からアイデアを 拝借しています X PRIZE財団では このコンセプトを別の技術領域でも 進めることにして 新しいミッションステートメントを 掲げました 「人類に貢献するために 宇宙やその他の技術領域に 革新をもたらすこと」 これには本当にワクワクしています このスライドは最近取締役会に加わった ラリー・ペイジに見せたものです

非営利組織に寄付したら 1ドルに対し50セント程度 マッチングギフトなら 通常1に対して2から3 賞を設けたら1に対して50のレバレッジが 得られます それほど大きいんです そしたらペイジが振り向いて言ったんです 「じゃあ賞を主催する組織に出資して 10個の賞を設けたら1に対して500になるね」 私は「そりゃいい」と それで私達は実際 X PRIZEを 世界的な 賞を主催する組織にしようと 取り組んでいます これは賞を設けたとき 何が起きるかを示しています 告知して 様々なチームが挑戦し始めます 知名度が上がっていき 受賞者が決まったとき 知名度が グッと上がります 適切に管理されたなら これは スポンサーに大きな利点になります そして受賞に伴って出てくる 社会的利点があります 新しい技術に 新しい能力 スポンサーにとっての利点は 知名度と長期の社会的利点を 合わせたものになります これが私達が賞で提案する価値です

SpaceShipOneのような新技術を 直接生み出そうとするなら 不確かな結果に対して 最初から出資し 資金を提供し続ける必要があります 成功するかしないか わからないのです 賞を設けるのが素晴らしいのは 維持費をとても小さくできて 成功したときに払えばよい ということです オルティーグは 大西洋横断に 挑戦しようという 9つのチームに一銭も 払っていません 私達も アンサリX PRIZEを誰かが 獲得するまで 一銭も払いませんでした だから賞はとてもうまく機能するのです イノベーターや世の起業家たちが ゴールに向かっているとき 最初にすべきことは 自分は成し遂げられると信じることです それから人々の嘲笑に遭うかもしれません 「馬鹿なアイデアだ」 「うまくいくわけがない」 それから人々を説得して 資金集めを助けてもらう必要があります 前に進むことを望まない政府や組織の 官僚主義を相手に やり合う必要があります そしてまた失敗に対処する 必要もあります 賞を設けることで 私たちが体験したのは これらすべての問題に対して 近道や サポートが得られるということです 賞はアイデアの良さに お墨付きを与えます いいアイデアに違いないと 何しろそのために1千万ドル出す という人がいるわけですから

アンサリX PRIZEを通して これらの問題すべてに対し イノベーションの近道をする 助けが得られました 私たちは組織として どうやって 賞を考え出すかという 賞の発見プロセスをまとめ ルールを作りました そして様々なカテゴリで 賞を設けようとしています エネルギー問題や 環境問題や ナノテクノロジーに挑もうとしています 後でもう少し詳しくお話しします そのための方法は X PRIZE内に チームを作るということです 宇宙賞チームがあります 軌道飛行の賞を追求しています

いろいろなエネルギー賞を 検討しています クレイグ・ヴェンターが 取締役会に加わり 高速遺伝子解析賞を 準備しています この秋に発表する予定です 誰でもDNA解析を千ドル以下で 受けられるようになることを 想像してみてください 医療に革命をもたらすでしょう きれいな水 教育 医療 それに社会起業まで 視野に入れています 最後のスライドです 人類の大きな難問を解決する 最も重要な道具は テクノロジーでも お金でもありません それはただ1つのもの 情熱を持って打ち込む 人間の精神なのです

(拍手)