Ray Kurzweil
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IT技術は指数的に進化していきます 直線的ではなく、指数的です そして、私たちの感覚は直線的です 私たちが何千年前にサバンナを歩いていたころ どこに動物がいるか、直線的に予測していました そういうやりかたはうまくいってきました そして、私たちの頭にこびりついているのです しかし、IT技術は 本当に指数的に進化していきます コンピュータだけの話ではありません 直線的と指数的には本当に大きな違いがあります 直線的に30回進むとしましょう。1,2,3,4,5, 30になりました もし指数的に30回進めば、2,4,8,16 10億になります 本当に大きな違いです IT技術はこういうことなんです

私がMITの学生だったころ、 みんなで建物くらいの大きさの、1台のコンピュータを共同で使っていました 今では同じくらいのコンピュータがあなたの携帯に入っています 何百万分の1の値段で 何百万分の1の大きさで そして何千倍もパワフルな処理能力で 1ドルあたり、10憶倍にもなる可能性を秘めています それが私が学生の時から実際に経験してきたことです そして、これからの25年もそうなるでしょう IT技術は進歩します S字カーブの繰り返しを通じて ひとつひとつは違うパラダイムによるものかも知れませんが みんな言うでしょう、「ムーアの法則が終わる時はどうなるの?」と これは2020年ころ起こるでしょう そして、次のパラダイムへと移っていきます ムーアの法則は、コンピューティングに指数的な成長をもたらした 最初のパラダイムではないのです コンピュータ技術の指数的な成長は ゴードン・ムーアが生まれる何十年も前からのものです そして、その成長はコンピュータだけにかかわるものではありません 根底にある情報の特性を測定可能な技術 すべてにあてはまるのです

ここに49種類の有名なコンピュータがあります  対数グラフで表現してみました 対数をとることで、増加の割合がわかりやすくなります 1890年の調査から何兆倍にも なりますので 1950年代は、真空管を用いていました それらを 小さく、小さくしていきます。ついには限界につきあたります 真空管をそれ以上小さく作ることができなくなりました そして真空管の時代の終わりがきます しかしコンピュータ技術の指数的成長の終わりというわけではないのです 4番目のパラダイムとなるトランジスタとなり そして、IC(集積回路)です 6番目のパラダイムへと続きます 3次元の自己進化型分子回路です

しかし本当に面白いことは 進化の度合いよりも この進化の度合が予測可能であることです つまりこの進化は終始一貫して当てはまるのです 戦争でも平和でも、好景気でも不景気でも・・・ 世界大恐慌でも、この指数的成長には全く影響ありませんでした 最近の景気の悪化も、同じことがおこるでしょう 少なくとも情報技術の指数的な成長は 弱まらずに続くでしょう

これらのグラフはアップデートしたところです 2002年に書いた本、"The Signularity is Near"で使ったグラフなので だから私はアップデートしました 今、ここの2007年のところです 私はよく聞かれます 「不安になりませんか? 指数的成長から少し外れているかもしれませんよ」と 実のところ、私は少し不安でした なぜなら、もしかするとデータが正しくないかもしれないからです しかし、こういったことを30年も私はやってきているのです そして、30年の間この指数的成長を遂げてきているのです

このグラフを見てください。1968年には、1ドルで1つのトランジスタを買えました 今では1ドルで5億個も買えます さらに、動作の速い、ずっと性能の良いものを買えるのです しかし、これがいかに予測可能なものかを見てください この仮説は過去のデータとよく一致します 私はこんな風に、未来予測を30年もの間続けてきました そして、トランジスタの値段の変動サイクル これはエレクトロニクス製品の価格の基準になるものですが これは毎年下がっていっています 50%の価格低下率になります そしてほかの例にもあてはまります たとえばDNAや脳の情報といった例です 値段を下げて需要量を補うだけではありません 実際にIT技術を用いることで 出荷量は倍以上に増えています インフレ調整後の価格で18%の成長をしてきました 先の半世紀の間にIT技術の分野で 毎年2倍の成長を得ることができるにもかかわらずです

こちらは、全く別の例です これはムーアの法則に沿っていません DNA情報の解析については 毎年2倍ずつ進んでいます 毎年コストは半分に下がっています これは、ゲノム解析プロジェクトの初めから考えると 非常にスムーズな進歩です プロジェクトの途中で、懐疑的な人は言いました うまくいっていないんじゃないか、プロジェクトの半分が経過したのに まだ1%ほど終わったに過ぎないではないかと しかし、本当にスケジュール通りでした 1%を2倍にすることを、7回繰り返したら どうなるでしょうか? 100%に達するのです プロジェクトは期限通りに終わりました

次に、通信技術についてです これは、50もの評価の尺度があります 通信するビット数であったり、インターネットの大きさなど しかし、これも指数的ペースで成長してきました 非常に民主的です 20年以上前,"The Age of Intellignet Machines"という本を私は書きました ソビエト連邦が強力になりつつあったころです ソビエトは通信技術の進歩に よって、一掃されるだろうと

そして私たちは21世紀には 人間の脳をシミュレートするに十分な計算能力を得るでしょう でも、そのソフトウェアはどうすれば手に入るでしょう? 批評家はいうでしょう、そんなソフトウェアはありえないと しかし私たちは、人間の脳について多く研究し続けています 人間の脳のスキャン精度は毎年精密になっています 脳についてのデータは、毎年増えているのです そして、このデータをもとに動くモデルやシミュレーションを することができるようになるでしょう

脳の機能のなかで、モデル化してシミュレーション、テストを できる領域はだいたい20くらいあります 聴覚皮質、視覚野の部分 運動機能をつかさどる小脳 思考をする、大脳皮質 これら全てによって、とてもスムーズ且つ予想どおりに 生産性の向上に拍車がかかりました 人間の時間当り労働単価は インフレ調整後で30ドルから130ドルに上昇しました このIT技術の支援をうけてです

そして、私たちはみんなエネルギーと環境問題を心配しています これもまた、対数的増加であらわされます こちらは、スムーズに2倍となることを示します 2年ごとの、私たちが作りだすソーラーエネルギーの量です ソーラーパネルには、情報技術の分野としては 特にナノテクノロジーが応用されます あとわずか8回倍増させれば エネルギー需要の100%がカバーされるのです そして、太陽のエネルギーは人類の必要量の1万倍にも達します

最終的にはこの技術と一体となるでしょう。ほとんど実現は間近です 私が学生のころはキャンパスのはじからはじまでもありました いまはポケットの中に入ります 昔、ビルディングにおさまっていたものが 今ではポケットの中なのです 今ポケットの中に入っている程度の大きさのものは、25年もたてば血液細胞の大きさになるでしょう そして、私たちは実際にこれらの技術を知るにつれて 私たちの健康と知性に 実際に影響をあたえるようになりつつあります

ここTEDでアナウンスします シンギュラリティー・ユニバーシティ これは、新しい大学です ここにおりますピーター・ディアマンデスと 私が設立者です NASA と Google そして他のハイテク・科学界のバックアップを受けています 我々の目標は 生徒としてあるいは先生として リーダーたちを集めることです これらの指数的なIT技術の発展と 応用に関する分野です ラリー・ペイジは、印象深いスピーチをしました 私たちの準備ミーティングで 私たちは、この研究に時間を割くべきであると 実際に何らかの人類が立ち向かう大きな問題に向けて そして、もしそうするのであれば、Googleはバックアップします 我々はそれを実行しました

9週間の集中夏季レッスンのうち 最後の3分の1は グループプロジェクトに時間を割きます いくつかの、人類共通のチャレンジについてです たとえば、インターネットです インターネットは中国やアフリカの田舎であってもどこでも接続できます 健康関連の情報を伝えることができます 世界の発展途上国に向けて そして こういったプロジェクトはレッスンが終わった後も続きます 双方向通信のコラボレーションを用いて すべての知的財産は オンラインであり、使用可能です そして、オンラインのコラボレーションにより進められます

これが創立総会の写真です でも、まだ今日アナウンスしたところです この大学はシリコンバレーを本拠地にします NASAのリサーチセンター内です 大学院生用と、様々な会社の幹部用に 別々のプログラムを用意しています 最初の6トラックがこちらです。AI(人工知能) 応用コンピュータ技術、バイオテクノロジー、ナノテク 情報技術の他の分野です ほかの分野にも広げようとしています エネルギーやエコロジー 法律、倫理学、起業について みなさんがこれらの新しい技術を世界に広げられるように

私たちは、皆さんの支援に本当に感謝しています 学術界のリーダーや、ハイテク企業のリーダーのみなさんからの支援 特にGoogleとNASAです これはエキサイティングな、新しいチャレンジです みなさんにも参加してもらいたいと思っています どうもありがとう (拍手)