Jack Horner
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モンタナで育った幼少期 私には二つの夢がありました 恐竜の 古生物学者になる事と 恐竜をペットにする事 私はそのために全人生を 捧げてきました 運には恵まれていました キャリアの早い段階で 私は幸運にも 掘り当てることが出来ました 読書は私の専門外で 実際 殆ど読書はしません 私は極度の失読症で 読む事が苦痛で仕方ないのです その代わりに外で物を見つけては 拾っているんです 大抵は路上でお金を見つける練習をしています (笑) 丘をぶらぶらしている時も なにか発見をしたことがあります

西半球における世界初の 恐竜の卵 巣にいる幼竜 胚 そして大量の骨の化石を 一度に見つけられたのは とても幸運な事でした 恐竜は巨大で 無知な緑色の爬虫類という 認識が変わりだした頃に この機会は訪れました 恐竜は特別な生き物という 考えが広まった頃でした

そして 私が同僚と おもしろい仮説を打ち立てた 時期でもありました 恐竜が巣を作り 共同生活を営んだり 若者には餌を与えたりと 世話上手であり 移動は巨大な群れで していたという仮説を 手元の証拠をもとに 発表することが出来ました 発見はここで終わらず 後に 恐竜が社交的な生物であることが判明しました 恐竜は成長の過程で 変化がおこるという 多くの証拠がみつかっています 社会的な動物にみられるように 幼竜と成竜の外見は異なります 社会的な動物においては 得てして幼体は成体と見た目が異なっています 成体が幼体を 幼体が成体を 見分けられるようにするためです 恐竜の見た目のわかりやすい図を こんな風に作りました ジープを追いかけ回すだけではないのです

(笑)

この社交面こそが マイケル・クライトンを魅了したのではないでしょうか 彼の著書(ジュラシックパーク)で 恐竜は社会的な動物として描かれ もちろんスティーブン・スティルバーグも 恐竜をとても社会的な生物として 描写しています この映画のテーマは恐竜を再現して 観客をジュラシックパークの一部へと引き込むことです マイケル・クライトンは恐竜を蘇らせる事を 提言した最初の人でもあります ストーリーはご存知の通りです 皆さんジュラシックパークを見た事ありますよね

もし恐竜を作り出すのなら 琥珀とも呼ばれている 石化樹液に吸血昆虫が 含まれているものを探し出します 運良く 昆虫の入った琥珀が見つかったら そこからDNAを吸い出します その頃の吸血昆虫は 恐竜の血液を吸っていました そして血液を研究室に持ち帰り DNAクローン(複製)を行います ダチョウかなにかのタマゴに DNAを導入し 少し待つと ご覧なさい 恐竜の赤ちゃんが生まれるのです これでみんなハッピーですね (笑) 何度も同じ事を繰り返し 続けていくのです 何度も 何度も 何度もです すると 社会的な恐竜が 社会的に行動し 群れをなして 共謀し始めます スピルバーグの映画では共謀した恐竜が 人々を襲い始めます

それでは実際に 昆虫の入った琥珀を用いて この昆虫からDNAらしきものを取り出し 何度も何度もクローンを 続けると仮定しましょう 最終的には部屋が 蚊であふれかえるだけでしょう (笑) (拍手) もしくは木々が生い茂るだけでしょう

もし恐竜のDNAを入手したいのなら 恐竜に頼るべきなのです これが私たちの手法です この映画が公開された1993年に 米国科学財団の助成金を得て 恐竜からDNA抽出を試みました 左側の恐竜を選びました ティラノサウルス(Tレックス)です とてもいい標本です 私の教え子の メアリー・シュワイツァー博士は このようなたぐいの事をする バックグラウンドを持ち合わせており このTレックスの大腿部の骨の 一部を調べて ある興味深い構造を 見つけ出しました それは赤色の円形状の物質で 彼らが世界中を探し回った 赤血球でした 骨の中を通る血管 と思われる部分に 存在していました そして彼女は なんてこったと思ったでしょう そこからいくつかの物質を採取しました DNA自体はそこから発見できませんでしたが ヘモグロビンの 生物学的構成物質の ヘムを見つけ出したのです とてもすばらしい事でもあり 興味深い発見です 6500万年前のヘムを手に入れたのです その後も何度も挑戦しましたが 結局はそれ以外何も見つかりませんでした

それから数年後 ヘルクリークプロジェクトを立ち上げました このプロジェクトは可能な限り 多くの恐竜を発見し その内のいくつかの 恐竜から多くの物質を 見つけ出す大きなプロジェクトでした 人のほとんど住んでいない 東モンタナの 広大な荒野で 調査を行い 多くの物を発見しました Tレックスも多く見つかりましたが その中に亜種が紛れていました このTレックスを Bレックスと名付けました 大きな岩の下から発見されました BレックスはTレックスと異なっており 単に巨大なTレックスではなく Bレックスはとても異質でした 私と同僚は化石を切り出し 成長停止線によって このBレックスが16歳で 死んだとわかりました まだ最高齢の恐竜を発見していないため 恐竜が一体何歳まで生きるのかはわかりませんが しかしこいつは16歳で亡くなっています

サンプルをメアリー・シュワイツァー博士に渡し 彼女は延髄組織から このBレックスが メスである事を 突き止めました 延髄組織はカルシウムで構成されており 動物や鳥が妊娠する際に カルシウムの貯蔵庫の 働きをします これこそが鳥と恐竜を 結びつける共通の特徴です メアリー博士はもう一歩踏みこみ この骨を取り出し 酸につけ込みました ご存知の通り この骨は化石です もし酸に浸ければ 何も残らないはずです しかし実際には違いました 血管が残ったのです それも 柔軟で透明な血管が これがはじめて恐竜から得られた軟組織です すばらしい成果です 彼女はその他にも骨組織に 付着する骨細胞を発見しました いろいろ試しましたが DNAは発見できませんでした しかし タンパク質の証は見つかりました

多分ですが 地層から発掘された後に 急速な劣化が起こり DNAが破壊されたのではと思いました そこで我々は 大きなトレーラーの中に 研究室を設け 良いサンプルが 採取できる場所へ 研究所を運べるようにしました 当たりでした 細胞も血管も よりよい状態での サンプル採取に成功しました よいものが得られました 本当にすばらしいサンプルでした しかし 恐竜のDNAについては 分解速度が早く 全くもって 見つかりませんでした ジュラシックパークの再現は 不可能なのでしょう 恐竜から恐竜を復元する事は 非現実的なのでしょうね

ところで 鳥は恐竜です 鳥は生きた恐竜です 実際 我々は鳥類を 恐竜に分類します 恐竜は鳥類型と 非鳥類型とに区別できます 非鳥類型は 既に絶滅したダサい恐竜です 鳥類型は現代の鳥類の祖先です 実は恐竜を復元しなくていいのです 既に存在しているのですから

(笑)

みなさんは小学6年生程度ですよ (笑) 6年生は「違うよ」と言うでしょう (笑) 「鳥を恐竜と呼んでもいいけど ヴェロキラプトルの方がかっこいい」 (笑) 「ニワトリは絶対違う」って (笑) ご想像の通り これが私たちの問題です ニワトリは恐竜です これは真実です 議論の余地はありません なぜなら我々がそう分類したからです (笑) (拍手) しかし6年生はこう要求してくるでしょう 「じゃあ ニワトリを直して」って (笑) 私がここにいるのは ニワトリの直し方をお話しするためです

ニワトリを直す方法には いくつもの方法があります 進化が進み 現に我々は進化ツールを手にしているからです これらを生物学的改良ツールと呼びましょう 一つに淘汰があります 淘汰はよく機能します オオカミに似た動物を マルチーズに作り替えてしまいます つまりそれは 遺伝的な改良です おかしな風貌の子犬にしてしまうのです 2つ目に遺伝子組み換えです 遺伝子組み換えもすばらしいツールです ある動物から遺伝子を取り出し 他の動物へ導入する方法です この方法を用いると GloFish®が作れます サンゴやクラゲから 光る遺伝子を取り出し ゼブラフィッシュに組み込むのです するとGloFish®ができるのです とてもかっこいいですよね これでお金を儲けしてる人もいます ウサギを初めあらゆるものを 光らせようとする方もいます 光るニワトリだって作れるでしょうね (笑) しかし それだけでは6年生は

満足しないでしょうね 3つ目が 隔世遺伝子の活性化です 隔世遺伝の活性化は まず初めに 隔世とは先祖の特徴を意味します ごくまれにしっぽの生えた 人間の赤ちゃんが生まれることはご存じでしょう それは祖先の特徴が故です 起こりうる隔世遺伝の いくつかを紹介します 脚のある蛇が生まれることもあります こちらをご覧ください 歯の生えたニワトリです ウィスコンシン大学マディソン校の マシュー・ハリス特別研究員は 歯の遺伝子を活性化する方法を 見つけ出しました そして実際に歯の遺伝子を発現させ 歯のあるニワトリを作りました いい特徴ですよね その方法を確立し 用いる事で 歯のあるニワトリを作り出せるのです 恐竜に一歩近づきましたね 光るニワトリよりましでしょう

(笑)

友人で同僚の マギル大学のハンズ・ラーション博士は 隔世遺伝について研究しており 彼は隔世遺伝の中でも 鳥類の胚形成と その成長方法を専門にしています 彼は鳥類の尾の消失に興味をもっており 手腕から翼への 発達にも関心を示しています 彼はこの手の遺伝子を探しているので 「もし見つかれば巻き戻して 6年生が見たがってるものを 作ってやるよ」と言っておきました 彼もこれに賛成してくれていて 私達は今もこれを探し求めています

恐竜の手を見てみると ヴェロキラプトルは 爪のあるかっこいい手をしています 太古の鳥である始祖鳥は 原始的な手がありますが 見ての通り ハトや ニワトリなど他の鳥は 奇妙な手をしています なぜならそれは翼だからです しかしすごいのは もし胚の発達の過程を 見てみると 胎生期の鳥の手は始祖鳥のそれと とても似ていて 3本の指があります ある遺伝子が働き 一つに融合してしまうのです 私達はこの遺伝子を探しているんです この遺伝子を止めることで 指の融合を停止させたいのです そうすれば 始祖鳥のような3本指のある ニワトリを生み出せるのです 同じ事が尾にも言えます 大抵の鳥類には 原始的な尾があります 胚の発生過程において 長い尾を持つのですが ある遺伝子が発現し この尾を萎縮させ 消えてなくなってしまうことが わかっています これが私達の求めるもう一つの遺伝子です 尾の消失を阻止したいのです

私たちがやりたい事は ニワトリを 改良して チキノザウルスを生み出す事です (笑) いかしたニワトリです とても基本なのですが これが私たちがやっている事です 人々はいつもこう尋ねます 「なんの為にそんなことするの?」 「どんな利益があるの?」 とてもいい質問です 実際 これらは子供達に 進化生物学や発生進化学などを 教えるよい教材になると 思っています また 正直なところ カーネル・サンダースに もっと上手い言い回しができたら もう一つ余分にチキンを売れるんですけどね (笑)

とにかく この恐竜ニワトリが孵化すれば 間違いなくTEDのポスターの キャラクターやイメージキャラクターに なってくれることでしょう

ご清聴ありがとうございました

(拍手)