フアン・エンリケス
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ダスティン・ホフマン という俳優がいます 何年も前 ある映画に出てました 耳にした方もあるでしょう 『卒業』です この映画には 重要な場面が2つあります 1つは誘惑の場面 今日の話は それについてではありません

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もう1つは主人公が年配の男性に プールサイドに誘い出される場面です 大学を卒業したばかりの主人公に その男性が言った言葉は 基本的にたった一言 — 勿論 皆さん御存知でしょう — 「プラスティック」

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1つだけ問題があります 完全に誤ったアドバイスですね

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その理由は 「プラスティック」ではなく 「シリコン」であるべきだったからです 何故かというと 半導体の基本特許は 既に書き上がってていて 出願済みとなっており 半導体は 既に作られていました シリコンバレーという名は 1967年に生まれたばかりで 『卒業』は その年に封切られ その次の年1968年に インテルが創設されました なので 主人公が 正しいアドバイスを受けていれば 大成功していたかもしれません — たぶん このお二方と共に

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では 皆さんなら どんなアドバイスができるか 考えてみましょう 次の卒業生はタッパーウェアの 営業マンにならなくていいようにね

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2015年では プールサイドで卒業生に手向けられる アドバイスは 何でしょう たったの一言ですよ 私は「ライフコード」だと思います 「ライフコード」とは 生命体をプログラムする様々な方法です コンピュータの代わりに プログラムするものは ウイルスやレトロウイルス タンパク質やDNA、RNA または植物 動物 種々の生物だったりです 好きなように生命体を操るなんて 我々の能力はすごいと お思いでしょうが プログラムして 今 我々がやっている事は この何千年もの間 人類がやって来た事なんです 品種改良し 変化させたり 混ぜたり マッチさせたりと あらゆる生命体に あれこれやって来て 今それを加速させているだけで

何も新しい事ではありません 何でもない野生のマスタードが ある方法で品種改良されると ブロッコリーに 別の方法ではケールになり また別の方法では カリフラワーになります 100%自然な有機食品市場にある物は 実際は ライフコードが長期に渡り 変えられて来た植物です こんにち その違いを 全くどうにでも取れそうな 無難な言い方で表すと—

[知的なデザイン/ インテリジェント・デザイン]

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今は「知的なデザイン」の 黎明期なのです 無秩序にコード変換をして 数世代後 結果をみる というのではなく 特定の遺伝子や タンパク質を導入し 意図的にライフコード変換をして 望ましい進化を加速させているのです

1つ例を挙げると たまにはセックスのことを 考える方もいらっしゃるでしょう 我々はセックスをも変え その変貌ぶりを当り前に取り 全く自然な事だと 思っているのです 時間と共に遂げたその変化とは — 普通は セックス=赤ちゃん と言う結果になるのですが — 今の世では セックス+避妊薬=赤ちゃん無し

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これを全く普通で自然だと 我々は思っているのですが 人類史の大半では 見られなかった事です 動物界では見かけません そうする事で 我々はコントロールを手にし セックスを妊娠から 切り離しました ご想像通り その結果 そこからさらに進んだものを 手にいろいろ試すように なりました 絵画や彫刻などの芸術ではなく 生殖補助医療に於いてです

生殖補助医療とは 体外受精などの医療です 体外受精が必要な人には 大きな意味があります 不妊の人もいますから しかし そうすることで セックスと妊娠と赤ちゃんを 切り離しています 出産時期を制御するだけでなく 受精の時と場所を 切り離してしまったのです セックスの行為からも身体からも 赤ちゃんを切り離してしまいました 今お考えの それもありますね 双子 精子も卵子も 受精卵も凍結出来ます ということは 癌を患っている人には助かります 化学療法や放射線治療を受ける前に 受精卵を保存できるので 被爆の心配がありません 受精卵を凍結して 代理母に任せる事が出来ます つまりセックスが時間から分離され 2卵双生児の片割れが50年後に 生まれる可能性だってあり得ます

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百年後か 2百年後かも この3つは 実に大きな変化です 未来の話とかではなく 我々が当然の如く思っている 今起きている事です

ライフコードには ウイルス 植物 動物を変える 驚くべき力があると分かりました これはヒトの進化さえも 変えるかも知れません そんな事をスティーブ・ガランズと私は かなり考え続けています

少し危険を冒しましょう 電気 自動車 コンピュータなどの 強力なテクノロジーの様に ライフコード操作も 誤用される可能性があり 人々を怯えさせています このテクノロジーを採用すれば ヒトをキメラにする事さえ 可能だからです ギリシャ神話の 動物を混ぜ合わせた幻獣のように ライフコード操作で 血液型を変えてしまう方法もあり また男性の細胞を女性の身体に移植とか その反対もありです 恐ろしい話に聞こえますが その理由が分かれば そんな事はありません 癌治療での 骨髄移植でも行われることなのですから 他人の骨髄を移植して 基本的な人体の部分を 変えてしまうようでも それで命が救われています こんな事を考えているあなたに 20年前に起きた ある話をしましょう

これはエマ・オットさん 大学に入学したばかりで 会計の勉強をしています 大学代表2スポーツチームのメンバーで 卒業生代表でした それは特に変わってはいませんが 彼女は3人の親から生まれた 初めての人間です どうしてでしょう? 命取りとなるミトコンドリア病が 彼女に遺伝する可能性があったからです ドナー卵子から抜き出したミトコンドリアDNAを 母親の卵子に入れることで 生まれて来る命を救いました これは生殖細胞系工学でもあります ということは 彼女の子供達も命が救われ 同じプロセスを繰り返す必要もなく 彼女の孫達も ひ孫達も救われ そのミトコンドリアDNAは 代々引き継がれます

人々が心配するのはそこなんです 20年前 世界の権威機関が言った事は 「しばらく研究しよう」です 治療の施行には危険が伴いますが しなくても危険です 数十人の人々が この技術で すでに救われていましたから それに関する議論が この20年間続いています そうこう考え 「もっとよく研究し あれもこれも すべきかも」と 言って時間を費やしている内にも 行動に移そうが移すまいが その代償はあります

確かに 命に関わる病気の治療のように 全く自然に反している事ではあります 人々がポリオ 天然痘 結核などの 驚異的な疫病で命を落とすのは 自然な事かもしれませんが 人工的に作られたワクチンを 人々に投与するのは その利点の方が危険より 勝ると思われるからです 植物にも動物にも 人為的に品種改良が加えられて来て 70億の世界人口を 養う事が出来ているのです

新しい生命体を 作ることなども出来ます これも又 怖そうな話で 問題視されそうですが ダイニングテーブルの上にある 生命体のことなんです テーブルの上の 花屋で買って来た花は 自然の産物だとは とても言えません なぜなら 改良を繰り返し その色 そのサイズになり 1週間 持つようになったからです 大事な人には 通常 野の花を上げないのは あまり日持ちしないからです

これらは ダーウィンが想像だに してなかった事です この40億年間 地球生命体の存続と絶滅を 分けたものは2つ— 自然淘汰と突然変異でした そんな生死を決定していた機構が 今や完全に覆されてしまったのです 我々は 自然の進化システムと 完全に平行しながらも 自然に抗い 人為突然変異を 起こしているのです

その説明をしましょう これが自然淘汰で これが人為淘汰です

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人類は同じような事をして 何千年も前 中央アジアで オオカミを育種し始め イヌに変えてしまいました 今では イヌを大きくしたり 小さくしたりしています もし一匹のチワワを 5番街でエルメスの ハンドバッグから取り上げ アフリカの草原に放したら 自然淘汰が起きる事間違い無し

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トウモロコシ畑は まだまだ自然な方です 何があろうと 原生林の中で 同じ植物が きちんと 同じように並んで生えて 他の植物は見当たらない なんて事はまずあり得ません トウモロコシ栽培での 廃棄・保存する物の選択も 人為淘汰の1過程です 麦畑でも田んぼでも 同じ事が起きていて 街でも郊外でも同じ事が言えます 事実 地上の半分は何らかの形で 人為的に技術が施されています そうして取捨選択しながら 欲しい物を残しています それがハイイログマが マンハッタンの街路を 闊歩していない理由です

では突然変異は? ある突然変異を持った アントニオ・アルフォンセカ 「タコ」と言うあだ名で 知られていた彼は 2000年の最優秀救援投手でした 突然変異で彼は 両手ともに指が6本ありました 投手ならそんな手が 随分役立ったでしょう

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人為突然変異には ビールや ワインやヨーグルトがあります いくら森の中を歩き回ったって 野生のチーズは見つかりません ヨーグルトも同じ事 我々が技術で作り上げたものです 面白い事に そうしている内に 色々分かり それ単独で最も強力な 遺伝子編集機構の1つ CRISPRがヨーグルトの中に見つかりました それを使い細胞工学で 我々はトップ10医薬品の内 8つを作っています その中には関節リウマチを治療する 最も売れている ヒュミラが含まれています

ライフコードは 本当に強力な 生命体をプログラムする方法です これ程までに我々を 変えるものはありません ライフコードに於ける 出発点として5つの原則 ガイドラインを 考えてみましょう 追加案もお待ちしております

原則その1 ライフコード操作に責任を持つ その理由は 我々が管理しているからです 自然の突然変異ではなく 我々の選択です 自然に起きた事 — 無作為の出来事ではありません 我々以外の何者かの命令ではありません 我々の作為です 陶器屋のルールみたいですが 壊したら我々の責任なんです

原則その2 多様性は認識し祝福されるべきもの だということ ヒト科には少なくとも33属がいましたが 人類以外 絶滅しています 人類以外 絶滅しています それでも地球の自然な状態とは 種々様々な人間が居る事です 我々の殆どは 幾らか ネアンデルタール人の遺伝子を持ち デニソワ人の遺伝子を 持っている人もいます DCには その遺伝子が 多い人がいるようです

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原則その3 他人の選択を尊重する 人によっては 絶対変えないという人や 全部変えるという人もいて 植物は変えても動物は変えない という人も 中には自分を変えたいとか 自分を進化させたい という人も居るでしょう

多様性は良いことです なぜなら人類は多様性があるものだ と思っていても 人類は絶滅の危機を迎えているのです 人類はアフリカの1女性から始まり その結果 55匹のアフリカのチンパンジーの 遺伝的多様性は 70億の人類よりも大きいのです

原則その4 地球の約4分の1は 自然のままにして置くべきです 全てが影響し合い 繋がる必要はありません 一部は海洋で 一部は陸地であるべきです 我々は地球上の全ての進化を 牛耳るべきではありません 人為的な進化システムを続けながらも ダーウィンの進化構造も そのままにして置きたいのです この両方が平行して進み 自然の進化を圧倒しない事は 非常に重要です

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最後に これ程心躍る人類の冒険は 今までありませんでした これ程大きな力を 人類は手にしたことはありません 怖いからと言って 隠れて これに参加しないのは罪なことです 倫理的 政治的な方法での参加も 関係企業としての参加も可能です 医療の方向について 業界の方向について そして世界のこれからについて 一緒に考えるだけでもいいのです みなさん プールサイドに誰かが現れ その人が言った一言 たった一言を無視するなんて犯罪です もし その言葉が「ライフコード」なら

どうもありがとう

(拍手)