Jessica Green
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先進国の人々は 人生の9割以上を屋内で過ごし 目には見えない何兆もの生命体 つまり微生物を 吸い込んだり 微生物と接触したりしています 建物は複雑な生態系を作り 人体に良いものも 悪いものも 微生物の 重要な発生源となります 屋内に住む微生物の 種類と分布を 決定するのは何でしょう? 建物に住むのは空気中にいる微生物で 窓や換気装置を通って 入ってきます 人間や他の生き物によって 中に持ち込まれることもあります 屋内に住む微生物の運命は 人間および人が作った 建物の環境との 複雑な相互作用によって決まります 現在では 建築家と生物学者が 協力して 人体に良い健康的な建物を作るための スマートなデザインを 研究しています

私たちは 非常に長い時間を 厳しくコントロールされた環境にある 建物の中で過ごします このビルのように 機械式の換気装置を備えていて フィルターや暖房 空調といった機能が備わっています 屋内で過ごす時間の長さを考えれば これらが健康に与える影響を 理解するのは大切なことです 生物学・建築環境センターでは ある病院を研究対象として 空気を見本採取し 空中の微生物から DNAを取り出しました 3つの異なる種類の部屋を対象にしました 機械式の換気が行われている部屋は 青い点で示されています 自然換気の部屋では 建物の端で 病院の許可を得て 換気装置のスイッチを切り 窓をこじ開けました もう動かなくなっている窓でしたが 研究のために何とか開けてくれました 私たちは 外の空気も採取しました

表のX軸を見て下さい 私たちが普段行いたがること - つまり外と遮断すること - は 機械式の換気によって実現できます 緑色の点は 外の空気を示していますが たくさんの種類の微生物がいることが わかります でも 機械式の換気をしている 青い点では それほど多様ではありません 多様性を欠くということは 必ずしも健康に良いことではありません 表のY軸を見て下さい 機械で換気された空気では 潜在的な病原菌や細菌と 遭遇する可能性が 外にいるよりも 高くなります

なぜこうなるのかを解明するために 私たちはデータを 順序付けした図に落とし込みました 微生物の集団が どのように関連しているのかを 示してくれる 統計地図のことです 近い位置にある点は 遠いところにある点よりも 微生物の集団が似通っています この表からわかるのは 機械で換気された空気を示す 青い点は 緑の点 つまり外気とは 特徴が異なるということです

私たちは 機械で換気された空気が 人間と似ていることに気づきました 人間の皮膚や口 それに唾液によく見られる 微生物がいたのです 人間は常に 微生物を撒き散らしています 今この瞬間にも あなた方は 微生物を互いに交換し合っています 外にいる時には 空気には 植物の葉や土で よく見られる微生物が含まれます

どうしてこれが大事なのかというと 医療業界は アメリカで2番目にエネルギー消費が多い 産業だからです 病院は オフィスビルの 2.5倍のエネルギーを使います そして病院や その他 数多くの建物で 採用されているモデルは 外気を遮断することなのです このモデルは 必ずしも 健康に最も良いとは言えません 大量の 院内感染が起きていることを 考えると 今の慣習を 見直すべき時なのかもしれません

人間が国立公園を管理し ある種の生き物の成長を促進しつつ 別の種の成長を妨げているように 私たちは 建物についても 生態系というフレームワークを使い 屋内に入れておきたい微生物を 意図的に増やすようにと考えています 「元気は胃腸から」という 言葉があるように 体に良い微生物の入ったヨーグルトを食べて 腸内環境を整えようとする人が大勢います 私たちが最終的に目指しているのは この考えを応用して 体に良い微生物を 建物の中に取り込むことです

ありがとう

(拍手)