Dan Buettner
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Danish Twin Studyと呼ばれる研究によれば 生物学的限界内で 平均的なヒトが生きる寿命の わずか10%だけが遺伝的に決まるそうです 残りの90%は生活習慣によって決まります ブルーゾーン(長寿地域)の前提はこうです:もし我々が 長寿に最適な生活習慣を 発見できれば、長生きの処方箋を 見つけたことになる

しかし、普通のアメリカ人に長寿の秘訣は何だと 訊ねても、たぶん答えられないでしょう たぶんサウスビーチダイエットやアトキンスダイエットは聞いたことがある USDA食物ピラミッドもある オプラ・ウィンフリーが何か言ってる ドクター・オズも何か言っている

要するに、長生きのために本当に何が良いか 皆悩んでいるのです マラソンやヨガをすべきなのか? オーガニックミートや 豆腐を食べるべきなのか? サプリメントというやつは摂るべきなのか? ホルモンや抗酸化物質は? 目的にかなっているのか? 精神世界は? 世間付き合いは?

長寿を発見するるための我々の方法は ナショナルジオグラフィック誌、および 国立老化研究所とチームを組み 地理的に限定された、人口統計的に(長寿が)確認されている 4地域の調査を行うことでした そして専門家チームを派遣し そこの人々の行動を系統的に調査し 文化を超えた要素を抜き出しました

その結果が何だったかは最後にお話します しかしまず、長寿に関するよくある俗説の 正体を暴きましょう 最初は「一生懸命努力すれば 100歳まで生きられるか」です 間違いです アメリカ人5000人のうち、1人だけしか 100歳まで生きられません チャンスはとても少ない 最も成長しているアメリカの人口層を取っても なかなか100歳まではとどかない 問題は 我々は長寿に設計されていない、ということです 我々は「次世代生産型」に 設計されています 大学時代を思い出させてくれる 私の大好きな言葉です

生物学者のいう「次世代生産型」とは あなたが子供を持つ年齢のことで 更に次の世代、あなたの子どもが更に子供を持つ年齢のことです それから先は、進化の効果は 全くなくなってしまう 哺乳類なら、ネズミでも 象でも、人間でも、その間の何かでも、話は同じです 100歳まで生きるなら、よき生活習慣と共に 遺伝的なくじびきに当たるだけの 幸運が必要なのです

二つ目の俗説は 「加齢を遅らせる、逆転させる、あるいは 止める治療法がある」というものです 間違いです 考えてみれば、老化する方法はいくらでもあります 数分間あなたの脳から酸素を奪えば 脳細胞が死に、元へは戻りません テニスをしすぎれば膝の軟骨が傷み 元には戻りません 動脈は詰まる 脳にはモノが溜まる するとアルツハイマー病になる 悪くなる理由はいくらでもあります

人体には35兆の細胞があり 1兆(Trillion)のTです 国債で出てくる単位です (笑) これらの細胞は8年に一度は入れ替わっています そして入れ替わるたびに いくらかダメージを受ける ダメージは蓄積され 指数関数的に増えていきます ちょうど昔われわれが持っていた ビートルズやイーグルスのアルバムを カセットテープにコピーして 友人にそのテープをコピーさせると テープが世代を下ると、すぐに ひどい音になるようなものです 細胞でも同じことが起きます だから65歳の人間は 12歳の人間の 125倍の速さで 老いてゆくのです

それでもし、我々が加齢を遅らせたり 止めたりできないのだとしたら 私はここで何をしているんでしょう? 実際のところはどうかというと 科学的に言えば、ヒトの体の 私や、あなたの体の寿命は 約90年です 女性はもう少し長い しかしこの国の平均余命は わずか78歳です つまり我々はどこかで 12年分を置き忘れているのです これは本来あるべき年月で、 研究によれば、その多くは、心疾患、がん、糖尿病といった慢性疾患が ない場合の期間になります

この失った年月を取り戻す為には 実際に世界で長寿を 享受している地域、 我々よりも10倍も多くの人々が 100歳以上まで生きる地域や 平均余命があと12年ほど 長い地域や 中年の死亡率がこの国より非常に小さい場所を 見てみるべきだと思います

最初のブルーゾーンは、イタリアの海岸から200kmほど 離れた場所、サルディーニャ島にありました 島全体ではありません 島には140万人が居ますが ヌオロ県という高地地帯だけがそうでした この地方では男性の方が長寿で アメリカの10倍の100歳以上の人間が居ます しかもここでは、単に100歳以上であるだけでなく 彼らは非常に活動的です 102歳の老人がバイクで仕事にでかけ 薪割りをし、60歳も若い相手を負かすほどです (笑)

歴史はキリストの時代にまで遡ります 青銅器時代の文化が温存されています 土地があまりに不毛なため 殆どが羊飼いをしていて 規則正しい、低強度の肉体活動をすることになります 食事は殆どが植物性で それに山に持っていけるような食物が目立ちます つまりnotamusicaというデュラム小麦で作った 非発酵の全粒小麦パンと トウモロコシで飼育された家畜の オメガ6脂肪酸でなく、草で飼育された動物の オメガ3脂肪酸を多く含むチーズ、それに 世界で知られているどのワインよりも 3倍のポリフェノールを含むワインで Cannonauと呼ばれています

しかし本当の秘密は、むしろ 彼らが社会を形成する方法にあると思います そしてサルディーニャの社会のもっとも目立った要素は 老人に対する扱いです ここアメリカでは社会的な価値は 24歳でピークになりますね? 広告をご覧なさい サルディーニャでは歳をとるにつれて 人の価値が高まり その知恵でより賞賛されるのです サルディーニャでバーに行くと スポーツイラストレイテッドの水着カレンダーではなく 「今月の100歳者」のカレンダーがあるのです

年老いた両親が家族の近くに いることで 4年から6年分、寿命が伸びるのですが、 これはその家族の子供にもよいことだと判明しており、 その子どもたちの死亡率と疾病罹患率がより低くなります 祖母効果と呼ばれています

二つ目のブルーゾーンは 地球の反対側 東京から南へ1200km 沖縄群島にあります 沖縄は161の小島からなります その本島の北部は 世界一の長寿地域です 世界で最高齢の女性人口が見られます 疾患無しで、世界で最長寿の 人々が住んでいます まさに私たちが望むものです 長い時間を生き、眠っている間に さっ、と他界します それもなんと、しばしばセックスの後にです

平均的なアメリカ人より7年ほど長生きし 100歳以上の人口はアメリカの5倍 それはアメリカでは大きな死因である 大腸がんと乳がんの発生率は5分の1です 心血管病の発生率は6分の1です これだけ多くの長寿者がいる文化だということは そこに学ぶべきものがあることを強く示唆しています どんな生活をしているのか? またしても植物性中心の食生活で いろいろな色の野菜がたくさん入っています そしてアメリカ人の8倍の量の 豆腐を食べます

何を食べるかよりもどう食べるかがさらに重要で 彼らはこまごまとした 過食防止の方法を持っています アメリカではその過食が大問題です 観察された方法のいくつかは: 小さめの皿で食べることで、毎回の食事でのカロリー摂取が控えめになっている ファミリースタイルの食卓で しゃべりながら考えなしに食べ続けるのでなく カウンターで食事を皿にとり 食卓まで持ってきます

彼らには3000年前からの古い格言があり 今までで最高の食に関する提案だと思います 孔子の言葉です それは「腹八分」食事法と言われています 食事の前にそれを簡単に唱えます 満腹の20%手前で食べるのを止める、ということです 満腹感が腹部から脳に伝わるには 30分かかります そして80%で止めることを思い出すことで 満腹になることを防いでいるのです

しかしサルディーニャと同様に、沖縄にも長寿と関連した いくつかの社会構造があります 孤独は死への早道です 15年前、平均的アメリカ人には親友が3人いました 現在は1.5人になっています 幸運にも沖縄で生まれたならば それは生涯を通じて付き合える 6人の友達を持てる社会に 生まれたということです 「模合(もあい)」というものがあります 模合に入ると 順番に一定の金額を受け取り 状況が悪い時や 子どもが病気の時、親が死んだ時などには いつも助けになってくれる誰かがいることになります この模合の場合、この5人の女性は 97年間、一緒にいます 平均年齢は102歳です

アメリカでは、典型的には 大人の人生は二期に分けられます 仕事の時代があり その間は生産的です そしてある日、ボン、と引退します そして典型的には 安楽椅子に座るか アリゾナにゴルフをしに行きます 沖縄の言語には「引退」という 単語さえありません 代わりに人生すべてを 含める単語 「生き甲斐」があります 大ざっぱに訳すると、それは 「翌日目覚めるための理由」ということです

この102歳の空手の道士の場合 彼の生き甲斐は空手道を発展させることです この100歳の漁師にとって 生き甲斐は家族のために週3回、魚を獲ってくることです ここで質問です 国立老化研究所は、私たちに 100歳者向けのアンケートを用意しました 質問の一つは — アンケートを作った人たちは 文化的な洞察力に富んでいて — 「あなたの生き甲斐はなんですか?」というものでした 長寿者たちはすぐに翌朝起きる理由を考えだしました この102歳の女性の場合、彼女の生き甲斐は 彼女の曾曾曾孫だと言いました その少女とは歳が101歳半、離れています 私は彼女に曾曾曾孫を持つのは どんな気分かと尋ねました 彼女は答えました 「そりゃ天に昇りそうさー」 素晴らしい考えだと思いました

ナショナルジオグラフィック誌の編集者は アメリカでもブルーゾーンを見つけて欲しいと言いました そこでミネソタの大草原をしばらく探し 非常に高い率で100歳以上の人がいる場所を見つけました しかしそれは若い人がいなくなったからでした (笑) そこで我々はデータを見直し アメリカの最長寿の人口は セブンスデイアドベンチストに多く カリフォルニア州のロマリンダ周辺に集まっているのを発見しました アドベンチストは保守的メソジストです 彼らは安息日として 金曜の日没から土曜日の日没を定めています 「24時間の聖域」と彼らは呼んでいます 彼らは五つの小さな習慣に従い それが彼らに、他と比較した場合 破格の長寿をもたらしています

ここアメリカでは、平均的な女性の 平均余命は80歳です しかしアドベンチストの女性では 平均余命は89歳です そして男性ではその差はさらに顕著で 標準的なアメリカ人男性より 約11年も長生きします さて、これは30年間にわたって 7万人をフォローした研究です 信頼できる研究です これはブルーゾーン計画の根拠を 見事に示しています

ここは多民族の社会で 白人、黒人、ヒスパニック、アジア系もいます 彼らに共通しているのは、いくつかの種類の 細かい生活習慣を 皆、生涯を通じて 儀式的に行っていることです 彼らは聖書にある食事法をそのまま実践しています 創世記第1章第26節 主が豆と種についてお話しになり 緑色植物についてのいくつかの節では 明示的に肉が省略されています 彼らはこの神聖な時間を厳格に守ります

毎週の24時間、 どんなに忙しくとも、仕事でどんなにストレスがあろうとも、 子どもが遊びたがっても、 彼らは全てを止めて神と対峙し、 社会生活にいそしみ、それから信仰と直結した 野外散歩を行うのです これがすごいのは、ただ時々に行われるのでなく 毎週、生涯にわたって行われることです どれも難しいことではなく、お金もかかりません アドベンチストはまた、他のアドベンチストと付き合うものです だからアドベンチストのパーティへ行っても バーボンをがぶ飲みしたり、いかがわしいところへ行ったりはしません 彼らは次回の野外散歩について語り 料理法を交換し、そして祈るのです しかし彼らは互いに、深く、測定可能な方法で影響しあっています

これがエルスワーズワラムを生んだ文化です 彼は97歳です 彼は大富豪ですが 土木業者が垣根を作るのに 6千ドルいると言えば 「そういう出費については、私は自分でやるよ」と言うのです そしてそれから3日間、彼はセメントをこね 柱を立てて回るのです そしてご想像の通り、4日目には 彼は手術室にいることになりました しかし手術台に載っているわけではなく 彼自身が心臓外科手術を行っているのです 97歳にして、毎月20例の心臓外科手術をまだ行っているのです

エドローリングスは現在103歳の 現役のカウボーイで、朝は水泳から始めます 週末には水上スキーで 水しぶきをあげるのです

そしてマージディートン 104歳です 彼女の孫は実はここツインシティに住んでいますが 彼女は一日を重量挙げから始めます 自転車にも乗ります そしてルートビア色の 1994年型キャデラックセビルに乗り サンベルナーディノ道路を突っ走って いくつかの組織へボランティアをしに行くのです 私は手ごわい冒険を19回やりました 私はたぶん、日焼け止めなしに 自転車でサハラ砂漠を横断した 唯一の人間です でもそれでも、マージディートンと一緒にぶっ飛ばすくらい きつい冒険はありません 「知らない人なんて会ったことがないわ」と彼女は言います

それで、これら3つの文化の 共通項はなんでしょうか? 彼らが皆やっていることはなんでしょう? 我々はそれを9つに集約しました 実際はその後さらに2つのブルーゾーン調査を行い 共通項はそこでも一致しました まず最初は これには異論をつぶやきたいのですが 誰も運動を、つまり我々が 考えるような運動をしていません 代わりに、彼らの生活が 常に肉体活動を要求するようになっています あの100歳になる沖縄の女性達は 色々な場所に行き、毎日30回も40回も 立ったり座ったりします

サルディーニャの人たちは上下構造の家に住み、階段を登り下りします 店に行ったり、教会に行ったり、 友達の家に行ったり、全てが歩きになります 便利な道具はないのです 庭仕事や家事をやってくれる押しボタンはありません ケーキの生地を作りたければ、自分の手で混ぜます これも肉体活動です それで丁度ランニングマシンに乗るくらいのカロリーを消費するのです 意識的に運動する時には 楽しんでいます 彼らはよく歩きますし それはボケを予防できる唯一証明された行為です 庭いじりもたくさんやります いい身体に見えるためにやるべき正しい方法を 知っているのです

これらのどの文化にも、くつろぐ時間があります サルディーニャ人は祈ります セブンスデイアドベンチストも祈ります 沖縄人は先祖を祀っています しかし急いでいたり、ストレスがあると それが炎症反応と呼ばれるものの引き金になり それはアルツハイマー病から心血管病まで あらゆる病気と関連しています 一日15分の休憩があると 炎症状態を もっと非炎症的な状態にすることができます

彼らには皆、目的の感覚に関する言葉、つまり 沖縄の「生き甲斐」のような用語があります 人生の最も危険な時期は 乳児死亡のある乳児期と 引退した年です 長寿地域の人々は人生の意味を知っており それにより活動的な人生を過ごし、それがプラス7年分の 長寿になるのです

長生きのダイエットはありません 代わりに毎日少しだけ酒を飲みます アメリカ人のきつい酒じゃないですよ (笑) 植物性の食生活です 肉を食べないのではなく、豆や木の実を沢山食べるのです 彼らには過食を避ける方法があり ちょうどいい時に食卓から離れるよう仕向けています

そしてこれらすべての基礎は、彼らの人間関係にあります 家族を第一に考え 子供や老人の世話をします 信頼に基づいた共同体があり そこでの習慣を毎月4回続けるだけで 4年から14年分の 長寿の効果があります そして最大の利点は 彼らがちょうどいい種族に属していることです 生まれた時から きちんとした人達に囲まれているのです

フラミンガム研究によって 親友3人が肥満なら 自分が体重過多になる可能性が5割多いことが知られています つまり不健康な人達に囲まれていると 長期的には測定可能な影響が出てくるということです 代わりに、もしあなたの友人の余暇が ボーリングやホッケーや、自転車や庭いじりのような 肉体活動であれば、また 彼らがわずかばかりは酒を飲むが、飲みすぎないなら、 そして正しく食事し、付き合い、互いに信頼があれば 長期的にはそれが最大の影響を生むのです

ダイエットは役に立ちません 世界のどんな歴史でも 人口の2%以上には効果がありません 運動プログラムはだいたい1月に始まり 10月には終わります 長寿に関して言えば 飲み薬やその他の短期的な解決方法は 存在しないのです しかしそれについて考えれば あなたの友人こそが、長期的な冒険で、 だからこそ、おそらくそれが、あなたの人生にもっと歳を加え、 そしてその歳にもっと意味を加える 最良の方法なのです どうもありがとう (拍手)